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2011年5月29日 (日)

無双原理 マクロビオティックと砂糖

昨年の6月、病み上がりで自宅療養中、これ幸いにマクロビオティックについて
勉強し直していました。

マクロで砂糖はダメって何故なんだろうと詳しく知りたくて、調べているうちに、
いつか役に立つだろうと、その時、目的なくまとめていた物をアップです。

小難しい話も出てきて、マクロビオティックってややこしい・・・
と思われるかなと躊躇しましたが、興味のある方良かったら目を通して下さい。
科学的にみても、マクロの陰陽、なるほど、なるほど~です。

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白砂糖は、一般的にはヘルシーな扱いを受けません。そしてマクロビオティック(正食)に
おいては、調理に白砂糖を使うことをしません。それは、何故なのでしょう?
ここでは、マクロビオティックの考え方である、食物の陰陽原理(体を冷やす・温める)や
一物全体をキーワードとして見て行きます。


1.陰陽:無双原理
陰陽調和の始まりは、食養の祖、石塚左玄(1851-1909)が、当時の西洋医学では
軽視されていたミネラルのナトリウムとカリウムのバランスに注目したことにあります。
石塚は、食物の持つそれらのバランスが崩れ過ぎれば病気になるとして食養指導をしました。
そして、マクロビオティックの祖、桜沢如一(1893-1966)は、それをさらに東洋思想の易
『陰陽論』に当てはめ、発展・展開させました。
桜沢は、宇宙万物は陰と陽の二つからなっているという無双原理の理論を提唱し、
ナトリウムを陽、カリウムを陰としました。
バランスを重視するマクロビオティックでは、目指すところは中庸で、
調和のとれた状態(陰陽調和)であり、従って=人間(陽性)は、植物(陰性)を摂ることで
バランスがとれるという考え方をします。
*注(陽性・陰性は絶対的なものではなく、比べる物に応じて変化する『相対的なもの』
なので、陰陽の中にも陰陽があるという理解が必要。例:野菜(陰性)の中でも根菜類は陽性)

人間の体は、陰(カリウム):陽(ナトリウム)=1:5なので、陰陽指数では、K/Na=5が中庸、
それ以上が陰性、以下が陽性であり、玄米はK/Na=6(6:1)で中庸に近い完全食とされています。
*(陰陽とは羅針盤であり、食物をそれだけで見るのではなく、食物が持つ独自の作用も理解し、
適切な食材選びや体調にあった調理法によって、バランスと向き合う事が大切)


2.一物全体
食事を頂くという事は、食べ物の命(エネルギー)を頂くということです。
大根1本にしても根の方と葉の方では大きさも味も違います。
生物はそのもの全体によって生命バランスが保たれていて、エネルギーとしての
無駄はありません。野菜の皮も、灰汁も根でさえも大事な働きがあり、調理法によっては
灰汁も旨みに変わります。
生物全体をバランスよく頂くということは、そのものの作用や栄養をバランスよく
摂り入れることでもあります。
丸ごと命を頂くということは、体内のバランスを保つ上でも望ましいという考え方です。
(米は玄米で、野菜は皮ごと頂く為、無農薬栽培のものを食べることが大切になります)

3.砂糖の種類
二つのキーワードを理解した上で、砂糖についてもう少し掘り下げて行きます。
砂糖はサトウキビを原料としますが、その生成過程で以下のようにいくつかに分類されています。

 含蜜糖 - 黒砂糖 ・ 白下糖 ・ カソナード(赤砂糖)
 (原料の分離精製を行っていない)
 
 分蜜糖 - 粗糖 ・ 精製糖 - ザラメ糖 (例:グラニュー糖など)
                - 車 糖  (例:上白糖・三温糖など)
                - 加工糖  (例:角砂糖・氷砂糖・粉砂糖)
                - 液 糖
 その他 - 和三盆(含蜜糖の分類。手作業を主に日本の伝統的な製法で作られる。)
        
『黒砂糖』は原料のサトウキビを搾って不純物を石灰などで沈殿させ、
上澄み液を取り出し加熱しただけのもの。 
英語では、Brown Sugar(黒糖より三温糖に近い茶色), Dark Brown Sugar(より黒糖に近い)、
Molasses(黒糖と同じ色)などの名称で売られています。                    

『精製糖』はそれをさらに、何度も(6回程)精製し結晶の純度を高めたものです。
原料は同じですが、白砂糖(精製糖)はこの精製過程でビタミンやミネラルなどの
微量栄養素を失って酸性になってしまうのです。
陰・陽バランスでいうと、体を冷やす(極)陰になります。
含蜜糖の分類の黒砂糖は、糖分以外の成分も含んだ弱アルカリ性食品になり、
精製糖に比べると糖度は60%になります。


4. 白砂糖
マクロビオティックでは、化学的に精製された白砂糖は、体に必要な微量栄養素がなく、
ビタミン不足、抵抗力低下につながると考えています。
また、何によっても中和出来ない程の極陰(体を冷やす)で、心身の調和を著しく乱す
とされています。マクロビ的に詳しく見ると、

1) 極陰で酸性食品の白砂糖(動物性食品なども)は、体内の陽の要素を減らし、
身体の調和を乱し、作用として体の組織をゆるませ、細胞の破壊によって様々な病気や
疾患に繋がると考えます。
調和させようと、極陽のもの(動物性食品)でバランスを取ろうとしても、両極端の食物
(エネルギー)では、どちらも強すぎて、シーソーのように、バタバタとどちらかに傾く作用
が起こり精神や体に不調和を起こしてしまいます。

2)人間の体は、血液や体内のpH(酸・アルカリ度)を中性に近い一定の状態に保つ
仕組みがあるので、健康な人であれば、血液が酸性に傾く食品を少々多く摂っても
中和しようとする働きをします。しかし、中和の時に血中のアルカリ度が不足すれば、
体内(骨や歯を溶かし)から補充しなければならなくなり、カルシウム不足に繋がります。
また、血中が酸性状態となると、体の抵抗力を低下させ、細菌に感染しやすくなり、
病気の原因となる為、常食するには体の負担が大きいのです。
また、砂糖(ショ糖)は体内でエネルギーに変わるときにビタミンB1,B2が必要ですが、
それらの栄養素を含んでいない為、そのまま摂ると体内のB群を消費することになり、
B群欠乏症から、疲れやすくなったり、肩こりになったり、脳細胞が正常な判断が
できなくなってしまいます。

3)砂糖は、糖類の中でも米や甜菜糖などの多糖類と違って、2糖類の単糖類なので、
吸収が早いのも特徴になります。
その為、血糖値が急激に上昇し、インシュリンが大量分泌されてしまいますがまたすぐに
下がることが分っています。それが繰り返されるとインシュリンを出している膵臓が弱り、
糖尿病に繋がると言われています。


5.まとめ
人間の体内は、基本的には弱アルカリ性。
酸性の食品が大量に体内に入ると、中和する為に体内のミネラル(主にカルシウム)が
使われてしまいます。コーラ(糖分の高い清涼飲料)を飲むと、骨や歯(体内のカルシウム)
を溶かす(虫歯になる)というのは、このような理由からです。
酸性食品といえば、お肉もそうなので、何も砂糖に限ったことではないのですが、
酸性食品を大量に摂取することによって、ビタミン、ミネラルの欠乏 = 体のバランスが崩れて
欠乏症による過労、めまいや貧血、イライラなどのトラブルを引き起こす原因となります。

見方を変えると、砂糖の成分、ブドウ糖は脳のエネルギー源にもなると言われています。
消化吸収が早いということは、失われたエネルギーを回復してくれるという長所もあります。
ただ砂糖は、塩と違って大量に摂取しがちのため(500mlのジュースに含まれる砂糖は30gだそう)
簡単に摂取量をオーバーしてしまうので、意識的に気をつけないといけません。
では、砂糖に代わって使える甘味料とはどのようなものでしょうか?
マクロビオティックでは、昔ながらの自然な甘味料、精製していない黒砂糖(一物全体)、
甜菜糖・米飴・メープルシロップ(陰陽調和)などが推薦されています。
ただ、これらも陰性に傾いていることには変わりはないので、控えめに摂取しなければなりません。

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